今回はお酒の話。
頭痛や吐き気がアルコールの副作用だということは、
割と知られている話ですが、実はお酒はうつ症状を強めたり、
衝動性を強くしたり、眠りを浅くしてしまう作用を持っています。
眠れないからってお酒を飲んで寝ている人、結構いると思いますが
それは絶対にNG!
少量のアルコールであっても睡眠は浅くなるし、
中途覚醒が増えて、睡眠の質はぐっと低下しています。
またアルコールによる利尿作用で、
トイレに何回も行ってしまうことも不眠の原因にもなります。
そしてアルコールによる不眠が続くと、
日中の眠気と一緒に、集中困難、意欲低下、抑うつ気分などの症状も出てしまいます。
沈んだ気持ちをお酒で紛らわせる人も多いかと思いますが、
確かに少量のお酒は気分を良くしたり、健康にもいい影響があるとも言われています。
しかし1日3合以上(540ml)のお酒は自殺リスクを高めるという専門家もいますし、
実は「沈んだ気持ちをさらに沈ませるかもしれないのがお酒」なんです。
アルコールを数週間にわたり摂取した結果、
強い抑うつ気分や罪の意識、不安感が高まり、
アルコールを中止後にそれらの症状がなくなったというケースも。
あなたのその気持ちの浮き沈みは、
実はお酒が原因かも。何事も程々が大切。
当てはまる人は一度お酒の量や
飲むタイミングについて見直してみてください。
アルコール依存症というと自分とは全く関係のない病に聞こえますが、
実はかなり身近で、例えば
「酒に強くなり量が増加していく」「ほろ酔いでは飲んだ気がしなくなる」「飲んで記憶を失うようになる」「飲むことを優先した生活になる」などのサインが見られるといわれています。
これは、意志の弱い人がなるのではなく、お酒を飲む人なら誰でもなり得る可能性があって、回復可能な病気です。思い当たることがあれば専門機関に行ってみてください。
またアルコール依存症について気になる方は、都道府県の精神保健福祉センターや保健所などで無料相談を受け付けていますので、ぜひ利用してみてくださいね。