うつ病って誰でもなり得るもの?

「うつ病って聞く機会が増えたけど、そもそもうどんな状態を指すんだろう」

うつ病は、気分が強く落ち込み憂うつになる、やる気が出ないなどの精神的な症状のほか、

眠れない、疲れやすい、体がだるいといった身体的な症状が現れることのある病気で、

気分障害の1つ

「悲しいことがあると気落ちがしずんだりするるけど、それもうつ病なの?」

日常生活の中で憂うつになったり、気分が落ち込むことは誰にでもある現象ですよね。

例えば、周りの人との関係がうまくいかなかったり、大切な局面で失敗してしまった、また大切な存在との別れを経験した・・・などで、しんどくなったり、悲しい気持ちになることは一般的な感情の変化です。そのような落ち込んだ気分は、原因が解消されたり、気分転換をしたり、ある程度時間が経過したりすることでだんだんと癒され回復していったりします。

「じゃあうつ病は、放っておいても時間が経てば治るの?」

ただ、うつ病の場合にはそういった明らかな原因が思い当たらないことがあり、たとえ原因となっていた問題があったとしても、それが解決しても気分は回復せず、外出することが難しくなってしまったり、気分の落ち込みや憂鬱な気持ちによって日常の生活に大きな支障が生じるので治療が必要になります。

「コロナ禍で暗いニュースも多いけど、どれくらいの割合の人がうつ病になっているの?」

日本におけるうつ病の生涯有病率(調査時までに病気にかかったことのある人の割合)は6.7%で、およそ15人に1人がうつ病を経験している計算になると言われています。しかし、これはあくまで、専門機関にかかって「病気が発覚した」数になります。

今の日本ではまだまだ偏見があって、専門機関に繋がることですら難しい状況でもありますし、このデータはコロナ禍の前のものでもあるので、この数字は氷山の一角だと思います。最近の徳島大学による調査では、若い世代の2割以上が「治療が必要な抑うつ状態」だという報道もありました。その中には実際に「うつ病」になっている人だっているでしょう。だからこそ、うつ病は決して珍しい病気ではないんです。

「治療が必要ってことは何らかのしくみがあるの?(うつ病ってなんでなるの)」

実はうつ病がなぜ、どのように起きるのかについてはよくわかっていない部分もあるんですが、脳の中の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが関連して引き起こされているとされています。しかし、この理由だけがうつ病が発症する原因ではなく、現在も研究が続けられています。

「周りの人がうつ病になっていそうなとき、自分にできるサポートはある?」

まず「うつは甘え」ということを言う人もいますが、うつ病は決して「甘え」ではなく、医学的に認められている精神疾患ですので、しっかり休んでもらうことが大切です。どうしても精神疾患だとイメージしづらいと思うので、例えば風邪のひき始めにどんなことをしてもらいたいか考えてみるとわかりやすいでしょう。衣食住の確保はもちろん大切ですが、優しく寄り添ったり、本人が望むときはハグをしてあげるというのも良いと思います。

そして風邪の場合に、病状が悪化したり炎症が起き始めたら・・・きっとお医者さんに頼りますよね。なのでうつ病の場合も、周りの人のサポートだけでなんとかしようとしすぎずに、気軽に専門機関に頼ることも重要です。

ー最後にー

うつ病というものは誰でもなり得る病気です。あなたが例えば大富豪であっても、幸せな家族に育てられたとしても、唯一無二の大親友がいたとしても・・・「だからうつ病にならない」という確信はどこにもありません。「頑張って防げる」ものでもありませんし、裏を返せば「頑張っていないからなる病気」でもないんです。体の病気と同じように、精神疾患にも「自分でできる範囲のこと」とできない範囲のこと」があります。

うつ病とは病気であって自己診断できるものではないので、こちらのブログを読んで少しでもピンときた方がいれば、ぜひ専門機関に行ってみてくださいね。

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